★スペシャルサンクス
石川県医療在宅ケア事業団事務局長 小門 堅一氏
石川県医療在宅ケア訪問看護管理部長 山越 亜由美氏
石川県・石川県医師会・石川県看護協会で構成される石川県医療在宅ケア事業団。県内の要介護高齢者に対する訪問看護サービスの不足している地域等において、地元市町、医療関係機関等と一体的に訪問看護サービス等を提供する事業等を行っています。県内に訪問看護ステーション14ヵ所(サテライト1ヵ所を含む)を運営しており、能登北部地域の看護師の不足を支援する仕組み(応援スタッフの派遣)を試行的に行っています。その仕組みが今回の震災後も活かされたそうです。

石川県医療在宅ケア事業団事務局長 右:小門さん 中央:山越さん
★編集後記
私たちが取材に訪れたのは、被災後8か月たった9月上旬でした。
金沢駅周辺は観光客で賑わっているものの、能登方面に向かうといまだブルーシートがかかった家や崩壊したまま手つかずの家、隆起や陥没が見られる道路など、そこは別世界の光景で言葉を失いました。

がれきの中で力強く咲く花から、
現場の皆さまの強さを感じ取れました
今回取材させて頂いた皆さんは、ご自身も被災者でありながら使命感をもって活躍されており、本当に頭が下がる思いでした。
「能登はやさしや土までも」という地域性や文化を象徴する言葉があるように、被害が大きくても「自分より大変な人がいるから」と相手を思いやる方が多いそうです。
お互いに助け合いながら地域で力強く頑張っていらっしゃる姿を拝見し、少しでも早く復興が進むことを願ってやみません。
東京へ戻り取材内容の整理をしていた時、今度は豪雨災害のニュースが目に飛び込み、瞬時に現地の皆様のお顔が浮かびました。
地域の皆様のお気持ちは、私たちの想像をはるかに上回るものがあるとお察しします。それでも、前を向いて頑張る現地の訪問看護師の皆様が、今日も活動されています。
今回、震災後の現地に行くことで、訪問看護師は暮らしも含めた不安へのサポ―トに重きを置いていることを痛感しました。
まさに暮らしの支援は訪問看護師の役割ですが、訪問看護師も被災者であることから、地域を照らす太陽となれるよう、我々財団もサポートしたいと強く思いました。

移動中に見えた能登の海。
この穏やかな波のような日々が戻ることを願っています。