第2弾
10年連続新卒看護師採用&誰も辞めない訪問看護ステーションの魅力とは
大阪府住吉区

Q5 さて、1年目の同行訪問やナーシングデイでの実践はどうでしたか

西「とにかく手厚い指導で、ゆっくりゆっくりと教えていただきました」

中田「1年目は学ぶことがたくさんあって毎日が目まぐるしく、でも楽しく働かせていただいていた印象があります」

西村「同行訪問では、利用者さんへの話しかけ方など先輩によって看護のスタイルが違うので勉強になりました。方向性は同じでも、この看護師さんの時の利用者さんの反応はこうなんだとか、この人の時はこんな会話をするんだと、色んな場面がみられてたのは面白かったです」

大藪「ナーシングデイでは、対象者が異なることで、同じケアでもその人に合った方法でケアを変えていくんだとか、子ども達それぞれの表現の仕方に合わせてコミュニケーションを取っていくとか気づきが多かったです」

Q6 やすらぎは指導者が決まっているのではなく、全員が気が付いた時に指導してくださる体制のようですね。印象に残っている言葉があったら教えてください

大藪「『今日はすごい落ち着いてたね。落ち着いていると家族の安心にも繋がるから、すごいいいところだよ』とフィードバックしてくれました。褒めてくれたポイントは自分のストロングポイントだと思うので大切にしようと思います。
あと、重症心身障害児のケアでは、自分が長く関わっているので、『そこは任せたよ』と、頼りにしてもらえるところは自分の役割があるという意味ですごく嬉しいです」

西村「先輩に『自分の家族と思って接しなさい』と言われた言葉が印象に残っています。
もしも自分の親だったらどんなふうにしてもらいたいと思う?と、最初に投げかけられた時にハッとした記憶があります」

常にアンテナを張っていて、気づいた時に伝える。どんな小さなことでも「ここが良かったよ」と具体的に褒める。基本的なことかもしれませんが、ベストなタイミングで端的に伝えるので印象深く、本人のモチベーションにつながるのでしょうね。

大須賀「うちのナースはみんな、それぞれの長所(武器)があって、どの先輩も“この看護いいな”と思うんです」

先輩達だけではありません。教えられる側の皆さんも先輩の姿をよく見ていらっしゃる!!今は「先輩の後ろ姿から盗んで覚えろ」という指導はどの世界でもなくなりつつありますが、自分の強みを活かして看護している先輩の行動や言葉は、ひきつけられるのでしょう。

そんな皆さんは日々のケアで大事にしていることを伺うと、皆さん共通して「利用者さんのこと知りたい」と語られます。先輩や職員から大事にされていると、自然とこのような気持ちが育まれるのでしょうか。

Q7 他にこころがけていることはありますか

倉本「同行訪問が学びになるので、先輩はどんな言葉を使って話をしていたか、言葉の言い回しなども吸収するようにしています」

大藪「その人の昔のことやご家族さんの様子とか、今の生活のこと等をできるだけ伺うようにしています」

大須賀「自分が来られて嫌な人にならないように、そして自分が訪問したことで、元気になったとか、少しでも明るい気持ちになってもらえるように心がけています」

Q8 重症心身障害児のケアはベテラン看護師でも意思をつかむのは難しいと思いますが、ケアで心掛けていることはありますか

大藪「その子が意思表示している場所や表現ってどういうことなのか常に考えるようにします。コミュニケーションができないと決めつけないで、その子たちなりのコミュニケーションを考えて接するようにしています」

温かい看護が笑顔をもたらします

温かい看護が笑顔をもたらします

皆さんの話を伺っていると、先輩の言葉や環境が、力を持っている看護師それぞれの成長の後押しになっていることが伝わります。

Q9 短期間でさまざまな経験を重ねている皆さん、これからチャレンジしたいことはありますか

大藪「『この人に任せたら大丈夫』と、利用者さんや家族さんだけでなく、多職種からも思われるような、頼りがいのある看護師になりたいです」

西「在宅は制度をしっかり知る必要があるので、ケアマネジャーの資格に興味があります」

中田「精神面を支える看護が好きで、今年度、認知症認定看護師の学校に行くんです。利用者さんに数ヶ月会えないのは寂しいですけど、頑張って勉強してきます」

新矢「重症心身障害児の子たちが増えてきているので、知識を増やして障害の子ども達と関われたらと思っています」

チャレンジ精神も旺盛で今後が楽しみです!

Q10 皆さんは学生さんと年代が近いので、訪問看護には興味はあるけれど就職するか迷っている方へアドバイスをお願いします

西「今は働き方が色々あるので、やりたいことをやったらいいと思います!」

大須賀「在宅はいつでも来れるので、興味があるところに行ってからでも大丈夫!」

山下「迷いがあるのであれば、一旦病院に行くのもいいですが、強い思いがあるならば、新卒からでもやっていけます!」

新矢「私はハートフリー新卒採用第1号です!当時は今より情報がなかったので、学校の図書館にあった『訪問看護と介護』という雑誌のバックナンバーを片っ端から読んで、ハートフリーを見つけました!訪問看護を一から学んで吸収するのも良いと思います」

Q11 学生時代にやっておくと良いと思うことはどんなことですか

西「学生時代は授業をしっかり受けるのが1番だと思います(笑)」

大藪「訪問していると、相手の仕事も趣味もさまざまです。興味を持って話が聞けるように、色んなことに興味を持つことは大事だと思います」

ハートフリーで経験を積んだ先輩方は、自分がしてもらったことを後輩にしてあげようと思って指導をするという良い循環が浮かび上がって見えました。
また、人材育成は看護と同じようにアセスメントが大事なのだと感じました。こう考えると看護師は人材育成に向いているのかもしれません。ハートフリーの教育は「人材育成」ではなく「人財育成」とも言えます。つまり、「人を宝のように大事に育てている」事業所がここにあるということです。

田端「よく『新人育成についてマニュアルはありますか?』『チェックリストはありますか?』と聞かれる事があるのですが、実際ステーションにはないのです。個々に成長のペースや経験できるタイミングが違うので、育成について全員一緒ではないと思っています。ただ、人(仲間)を大切にして、丁寧に育てる気持ちを持って育てるようにしています。その気持ちを自然に皆が引き継いでくれていると側で感じています。本当に皆に感謝です」

宝積「みんなハートフリーやすらぎが好きなんですよね。みんな上司の人柄が大好きだから、大好きな人の大事にしているものを大事にしたいって、みんな同じ気持ちでいると思います」

大橋「何をおいても、職員がいっちばん大事。利用者さんをケアする職員みんなが幸せじゃないと」

この言葉がハートフリーの根源なのだと思いました。3人で始めた開設当初、経営的にも余裕があったわけではなく、職員どうし意見の違いからぶつかり合うこともあったそうです。でも、気持ちはいつも前向き。そして、今がある。例えば、もし何かが起こった時「うちの職員は間違っていません」と堂々と言えるよ、と言い切る大橋さん。大橋さんは所長さんを信頼し、所長さんは育成する先輩看護師を信頼し、先輩看護師は新卒看護師の成長を信じ、新人看護師はステーションの先輩みんなを信頼している。信頼が絆となって輪を描いているからこそ、言い切れるのですね。
どんな立場の人に対しても人を大事に思う気持ちはブレず、地道にたゆまぬ努力を積み重ねてきた幹部の皆さん。事業所が大きくなって大所帯になっても、「人に興味を持つこと」「丁寧に接すること」に変わりなし。新卒の看護師が就職する、誰も辞めない、そして地域から選ばれる事業所になる秘訣はマニュアルではありませんでした。あったのは、人を思う優しい笑顔と、『自分を大事にしてもらっているから、利用者さんを、後輩を、学生さんを、多職種を大事にしたい。大事にしていることをともにしたい』というマインドでした。『訪問看護ステーション ハートフリーやすらぎ』ここは、関わる人たちの間を、あたたかいハートがくるくる循環する事業所でした。

関わる人みんなが、ハートフリーファミリー

職員も、職員の家族も、利用者さんも利用者さん家族も、多職種も…関わる人みんなが、ハートフリーファミリー

伊根町の風景

虹がかかる伊根町の風景。この写真は石野先生よりいただきました。

スペシャルサンクス

ハートフリーの看護師は世界一 藤田さん(ご利用者様)

ハートフリーの皆さんには10年くらいお世話になってるけど、ここの看護師さんは世界一ですわ。病院から訪問看護を紹介された時は、病院から見放されて俺も終わりやなと思ったわ。食道ガンになって、これはもうあかんかなとちょっと鬱になって、横断歩道の上に毎日上がっては、いつ飛び降りようかと考えてたんや。そしたらハートフリーの看護師さんに、『そんなことしとったらあかんで』って、よー怒られてん。そんで毎日来てくれはるし、アホなこと言えるし。今はほんま極楽やで。若い看護師さんもほんまに優しいし、俺にしてみたら孫みたいな子やけどな。ほんまにありがたいですわ。

安心と信頼のハートフリー 小西さん(ハートフリーの職員・お子さんがナーシングデイを利用)

ハートフリーの良さは、いろんな意見を提案してくれるところです。例えば、入院中に残尿があるから家で導尿するように言われたんです。必要性もわかるのですが、1つ手技が増えるのって家族にしたらかなり負担が大きいんです。そしたら、ハートフリーさんから「ほんまに残尿があるかポータブルエコーで調べてみよう」と意見をいただいて。エコーで見ると思った以上に尿がない。しっかり出ているから、今は導尿する必要がないと判断してもらえて、負担が減りました。通学の時にもハートフリーさんにお願いしていますが、この子の生活を第一に考えてくれるので生活が豊かになっています。